見るものを魅了する巨大なフォルム、水面で見せる大ジャンプ、水中で晶でる美声、私たちと同じ哺乳類の仲間であるクジラは、ダイバーであれば一生に一度は見たいですよね。
今回は、その見たいを叶えるために国内でも見れる場所と時期を徹底的に解説していきます。
クジラについて徹底解説!
イルカがクジラの仲間って本当?
クジラが海の中で大合唱するの?
クジラについて知っていることは何個ありますか。
クジラに会いに行く前に、クジラについていろいろ知っていると会った時の感動もさらに高まること間違いなし。
ではまず、クジラの種類や生態系について解説していきます。
クジラは2つの仲間に分かれいてる!
クジラが世界中の海に何種類いるかご存じですか。
クジラは、約80種類ほど確認されています。
その種類の中でも2つのグループに分かれており、1つは歯を持つハクジラともう1つはヒゲ板を持つヒゲクジラに分類されます。
ハクジラとは
ハクジラは、人間と同じように歯が生えており、イカや魚などをとらえて丸呑みにして食べます。
ハクジラの最も大きな種類は、マッコウクジラで体長が約18mで体重が約45tに達します。
実は、イルカもクジラの仲間でハクジラの小型のグループに分類されます。大人の体長が5m以下の種類をイルカ、それより大きい種類がクジラと呼ばれています。
イルカもクジラと同じ仲間なんてびっくりですね。
ヒゲクジラとは
ヒゲクジラは、人間のようなヒゲがあるわけではなく、口の中に「クジラヒゲ」と呼ばれる三角板状のろ過版が生えており、このひげで餌となるオキアミや小魚などを海水から漉しとります。
ヒゲクジラの仲間は、体が大きい種類が多く、大人の平均体長が26mを超えるシロナガスクジラやザトウクジラが代表的です。
ザトウクジラは世界の海を渡り泳ぐ?
ザトウクジラなどのヒゲクジラ類の多くは、地球規模レベルで大回遊することを知っていますか。
ザトウクジラは世界中の海に生息していますが、1年中同じ海にいるわけではなく、季節によって海をわたり泳いでいるのです。
6−10月は北の海でたくさんの餌を食べて丸々と肉をつけ、12−4月になると暖かい南の海へ移動して繁殖活動を行います。
12−4月の時期に、沖縄や小笠原諸島でザトウクジラが見られるのはそのためです。
1年に北から南の海まで大回遊するその距離は数千キロメートルにもおよびます。
クジラの大合唱♪
クジラは仲間とのコミュニケーションを声によって行っていることをご存じですか。
特にザトウクジラの鳴き声は、低い音から高い音(40−5、000Hz)までいろいろな音が組み合わされ発声されます。
繁殖期になるとオスは、長く抑揚のある声を発して、ライバルのオスと一定の距離を保とうとします。
これはザトウクジラの「ソング」と呼ばれており、長い時は数時間歌い続けることもあります。
日本に渡り泳いでくるザトウクジラはちょうど繁殖期と重なっているので、12−4月の時期に沖縄や小笠原諸島でダイビングをした際は耳を研ぎ澄ましてクジラのソングを身体全体で感じてみてください。
人とクジラの関わり方
ホエールウォッチングに行く際にぜひ知っておいてほしいことが2つあります。
まず1つ目は、クジラやイルカの楽園を守っていくためにそれぞれの地域で定められた自主ルールに従ってください。
双方が最大限に楽園と思えるよう地域の自主ルールに沿ってホエールウォッチングを楽しんでいきましょう。
2つ目は、陸上で生活する私たち人間の目の届かないところで、海にすむイルカやクジラたちに人間活動が影響を与えているということです。
ゴミ環境問題についても見直していきましょう。
クジラに会える日本の海を徹底解説!
クジラの生態について分かったところで、さらに会いたさが増してきましたよね。
でも一体どこにいつ行くとクジラがみれるかが気になるところです。
安心してください。
今からクジラが見れる日本の海をご紹介します。
東京都:小笠原諸島
「東洋のガラパゴス」とも称される小笠原諸島は、世界的にも有名な生物と自然が魅惑的です。
では,小笠原諸島でホエールウォッチングができる時期やクジラの種類についてをご紹介していきます。
毎年2月〜4月になるとザトウクジラが繁殖と子育てのために小笠原付近へやってきます。
特に2月はピークになり出会える確率は99%。
なので、この時期を狙うダイバーが多いです。
もちろん、ザトウクジラのシーズンが終了してもホエールウォッチング出来ないということはなく、マッコウクジラやミナミバンドウイルカなども間近で見ることができるのでシーズンに関係なくクジラを楽しむことができます。
クジラに限らず、小笠原諸島はロウニンアジやウミガメ、イソマグロの群れなどの大物からカラフルな珊瑚礁の魚や小さなウミウシまでもが勢揃いしているので、忘れられないダイブ体験となるでしょう。
鹿児島県:沖永良部島
沖永良部島のクリアブルーの海は、常に透明度20−40mをキープしており、そんな透明度抜群なところに一度は潜ってみたいもの。
そんな場所でホエールウォッチングができるなんて行くしかないですよね。
さらに沖永良部島は、クジラがいるポイントで見て楽しむだけではなく、クジラと一緒に泳ぐ「ホエールスイム」ができるということで近年ダイビング界において熱い視線を浴びているスポットでもあります。
ホエールスイムは、Cカードを持っていて、健康状態などの一定の条件をクリアしていれば、どなたでも申し込めます。
ザトウクジラの繁殖ピークである1−3月頃を狙って、ぜひ間近で、クジラの鳴き声や大合唱を大迫力で聴いてみてはいかがですか。
鹿児島県:奄美大島
毎年12月から3月頃になると,出産や子育てをするために暖かい海を求めてザトウクジラの群れが,シベリア海域から近海の奄美大島まで南下していきます。
日本国内では、奄美大島の近海などがザトウクジラの後尾・出産で有名なスポットです。
子育てクジラが見れるのも貴重ですが、出産の場に立ち会えるとかなりの貴重体験ですね。
ホエールスイムでは、体長10m越えのザトウクジラを約50m〜60m程の距離で見て泳ぐこともできます。
また、船の数が少ないため警戒せずにクジラが至近距離まで寄ってきてくれることも奄美大島のホエールスイムの特徴です。
クジラのブリーチやブロウなど、大迫力のホエールパフォーマンスを間近で見れるかもしれませんね。
沖縄県:久米島
独創的で多彩なダイビングスポットをかかえる久米島では、ポイントまでの距離が港から10分程度で着くところばかり。
ホエールスイムを楽しみたいけど船酔いが心配でなかなか勇気が出ないという方におすすめ。
海中でクジラの登場を待っている間でも、ナポレオンフィッシュやギンガメアジの群れなどワイドからピグミーシーホースなどのマクロまで、楽しませてくれる生き物がたくさん集まってくるのでクジラの待ち時間もあっという間かもしれませんね。
まとめ
いかがでしたか。
クジラの生態や種類の多さに驚きましたよね。
クジラのことを知ることで遭遇できる海も知ることができたのではないでしょうか。
今回ご紹介した島で気になる場所が一つでもあれば、クジラが見える時期を狙って、是非足を運び、忘れられない感動的な瞬間を身体全身で体験してみてください。
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